うときゅういっき夜話 「ごもっともなお怒り」
2020/7/5
(うときゅういっき夜話 「ごもっともなお怒り」)
民のほとんどの「ガス抜き」が封鎖された感があります。
一例を言えば、7月4日は米国の独立記念日。例年ならたいそう盛り上がっていた日です。
我が国でも、夏祭りやら花火大会なんかが封印されそうです。
そもそもこういったお祭りは、日頃シンドイ思いをしている庶民の数少ないガス抜きの役目を果たしていたと思います。
がしかし、今回のコロナ禍で、それが一切ダメ。
じゃあ、集団でダメなら、ガス抜きとして仲間同士で愚痴のこぼし合いをしようにも、2メートルディスタンスで、ひそひそこそこそ話もできない。何故なら2メートルも離れて愚痴を言えば、その他大勢の無関係な人にまで、愚痴の内容を聞かれてしまうからです。
というわけで、民のガスは出口を失っておなかの中に充満するばかり。
その一方で、人間様の身勝手な所業に怒り狂っているのか、天はその他の風水災害で、我々を苦しめております。
例えば、我が国の今回の九州での大雨災害。
身勝手な所業は都市部の方が遥かに上だと思うのですが、何故か天は、殆ど罪のない田舎の過疎地域を中心に怒りを表しているようで、その辺、それ自体も何か的外れでいい加減な気もします。
事程左様に、すべてがちぐはぐで、起承転結がまるで成り立たない筋書き無き、いや、海路図、灯台なき暗黒の航海のような感じです。
我が店も6月、つまり先月は売上4割ダウン。今月、7月は更にそれを下回りそうな予感。
お客様も夏のボーナスは減り、冬は時間差効果で更に減るや、もしれず。
年金生活のお客様とて、安心はしていられないでしょう。これだけお国が大盤振る舞いをした後、年金支給額の見直しが予想されるからです。もちろん下方修正に。
かくして我々民は、ガス抜きを止められ、天災に叩かれ、続いて経済災にも腸をくりぬかれそうで、立っていることすらままならぬ状態。
下はガス栓止め。上はおまんま喰うな、の口減らし封じ。おまけに全身、水でずぶぬれ状態とも。
踏んだり蹴ったりの中、不安は増大するばかり。賃金は下がり、血圧だけが上がる昨今。
はてさて、どうしたものか?
これはもう、経済「災」を何らかの施策で経済「祭」に変えるしか、ないようです。
「で、あんた、その具体的アイデアあんの?」
「はぁ、そこがまだ今一つ…」
「馬鹿じゃないの、アンタ。話、聞いただけ、損したわ」
非才嘆くも方図なし。
「はい。ごもっともでございます」