うときゅういっき夜話 「本当に怖い話:もう勘弁してください!!」
2020/7/1
(うときゅういっき夜話 「本当に怖い話:もう勘弁してください!!」)
コロナ禍で、いや不況下全般で、目の前の生活苦や不安から単純な事実が常に忘れ去られます。何かというと
「生産者は同時に消費者であり、消費者は同時に生産者である」
という事実です。
何のことかというと、生活不安から消費者がお金を貯めこんだり使わなくなったりするとモノを買わないわけですから生産量は激減します。生産量が激減すれば当然生産者の給与は減るか解雇になりますから、今度はその裏返しで益々消費量は減るわけです。そうしてこの悪循環から益々不況は深刻化するわけです。
一方、お金の量そのものが減少しているかといえば、そんなことはないようです。なぜなら各国政府や中銀は、不況対策として低金利のお金をどんどんつぎ込んでいるからです。ある意味マネーはジャブジャブ状態です。
ですが、そのお金がどこに行っているのかといえば、どうやら殆どが肝心かなめの「庶民の懐」へは向かわず、株式や商品先物などの金融市場にのみ向かっているようです。或いはそれを動かすことが出できる一部の人たちの元へのみ向かっているようでもあります。
これだけ不景気なのに、それと全く乖離した実感の伴わない昨今の株価上昇はその表れかもしれません。
要するにお金は限られた「あるところ」にのみ偏在し(かたより)、また死蔵(ねむってしまう)為に不景気が更に深くなるわけです。
と同時に格差が拡大し、国民の間に不満がたまってきます。
こういう場合によくあるのが、そのガス抜きと自らへの批判をかわすために外部を敵として喧伝し、その矛先をかわすという手段です。
簡単に言うと「戦争を起こす」ということです。
保護主義、自国第一主義、民族主義の焚き付けと台頭は、それを如実に示している気がします。
戦争をすると多くの人が犠牲になりますが、反面軍需産業などすそ野の広がりが多い産業の活発化で自国民の雇用が賄われる面もあることに為政者は注目するわけです。
直接ではありませんが、戦後我が国の奇跡の復興の裏には「朝鮮動乱」という戦争があり、その軍需産業の下請け策の効果があったことは否めません。
なんだか、本当に怖くなってきました。
やはり歴史は繰り返されるのでしょうか?
また多くの家族が泣くことになるのでしょうか?
もう、勘弁してください!!